こんにちは、シニアブロガーのフレです。「ギターやピアノなど何か楽器を始めたいシニアがはじめの一歩を踏み出す方法の第12回目」です。前回は「シニアから人前で楽器演奏する時のマインドセット」についてでした。シニアにとって考え方ひとつで行動範囲がずいぶん広がりますね。
今回は、少しでも人前で演奏することができたら、次のステップである「シニアが楽器で社会とつながり居場所を確保する方法」についてお話しします。
楽器を使って活動する3パターン
教室に通ったり独学で練習したりして、それなりに楽器が上達し仲間ができ、一緒に人前で演奏する機会ができるようになると、自然に活動範囲が広がるようになってきます。例えば、「一緒にやろうよ」「バンド組もうよ」「合奏しようよ」「老人ホームへ慰問に行こうよ」などです。こうした楽器を使って活動するパターンには大きく次の3つがあります。
①イベント・発表会参加
②コンサート・ライブ活動
③ボランティア活動
それぞれの内容を見ていきましょう
パターン①イベント・発表会参加
一番身近でできるのはイベントや発表会への参加です。イベントや発表会にもさらに3つのケースがあります。
ケース1:○○市民祭り、○○フェスなど
主に、市町村や町内会、ショッピングセンター、○○実行委員会など公共の団体が主催のイベントになります。コンテストなどではないので誰でも気軽に参加できて、日ごろの練習の成果を試すことができる絶好のチャンスです。
ただし、教室内の発表会などと違って観客は知らない人ばかりなので、どちらかと言えば度胸試しや場数を踏む経験の場と思って取り組むとよいかもしれません。私の場合は「恥をかいて場数を踏む練習の場&人生経験」「交流の場」と割り切っています。
ケース2:合同発表会、コンテスト
教室内の発表会や、一般の人も参加するコンクール(○○大会)になります。教室内の発表会は比較的気軽に参加できますが、コンクールやコンテストは参加自体がハードル高いです。
まずは、教室内の発表会・発表ライブなどへの参加が身近でおすすめです。これもまた私の場合は、「恥をかいて場数を踏む練習の場&人生経験」「交流の場」と割り切っています。
ケース3:自主練習会(スタジオに集合)
気の合ったもの同士がスタジオなどの場所を借りて一緒に練習する場へ参加するパターンです。一番気軽に遊び感覚で参加できるので、初心者の人はまずここからスタートするのがおすすめです。
仲間との交流を深めたり、自分の居場所を確保したりするのに最適な活動ケースだと思います。
パターン②コンサート・ライブ活動
シニアの人には少しハードルが高いですが、コンサートやライブ活動への参加があります。これらにも3つのケースが考えられます。
ケース1:ライブ喫茶、ライブ酒場
個人で自由に参加してステージに上がり、弾き語りをしたり演奏をしたりできるカフェやバーなどがあります。フォーク酒場などはよく聞くジャンルです。なかなか初心者にはハードルが高いですが、誰かに連れて行ってもらうときっかけができます。
実際にはめっちゃうまい人からそうでない人までさまざまな人たちが楽しんでおられます。同好会というイメージですね。
ケース2:ミニコンサート(自主開催)
自分であるいは合同で自主コンサートを開催するケースです。これはさらにハードルが高いです。特に有料で開催する場合は必死で練習するのですごく上達します。私も教室の仲間と二人で自主ミニコンサート開きましたが、さすがにめちゃ練習しました。別世界が見られます。
ケース3:ファンの集い
今で言うところの「推し」ってやつですかね。いわゆる○○さん(アーティスト、シンガー)のファンの人たちがライブカフェやライブバーなどに集まって、○○さんの歌をコピーしたりアレンジしたりして皆で歌うファンの集いに参加するというケースもあります。ファンの人同士なので盛り上がりますし、仲間もできます。人前で弾き語りする練習もできて一石二鳥です。
以上パターン②の「コンサート・ライブ活動」はちょっとハードルが高いですが、次のパターン③はハードルも低く人様のお役にも立て社会貢献もできます。
パターン③ボランティア活動
最後にボランティア活動への参加です。具体的には次のような施設などへ出向いて、歌や演奏をしたり、一緒に歌って踊ったりする活動になります。
①高齢者施設(老人ホーム、デイサービスなど)
②障がい者施設
③児童施設
④町内会の集まり(敬老会、イベントなど)
⑤学校(小学校の父兄会など)
こうしたボランティア活動の主なメリットは以下の3点です。
それぞれのメリットを見てみましょう。
メリット1:ハードルが低い
参加自体は誰でもできます。すでに活動している団体などに入れてもらうのが一番手っ取り早く経験も積めます。また、仲間や自分ひとりでゼロから立ち上げて活動するには、地域の社会福祉協議会などへ登録をしておけば、希望する施設などからのオファーがあります。
参加自体はハードルが低いですが、「また次回も来てほしい」と言われるかどうかは内容次第です。楽器がうまいとか下手とかはあまり関係ありません。あくまでも施設の高齢者の方々に心から楽しんでもらえるかどうかが決め手です。
そのためには進行や構成、選曲、MCなどが大切になってきます。まずはすでに活動している団体に入れてもらって経験を積むのがベターです。
メリット2:社会貢献できる
普段趣味として楽器で演奏したり歌ったりしている人にとっては、生活の中のありふれた「日常」の一部です。ただし、高齢者施設などにおられる方たちにとって、私たちがギターなどで伴奏しながらみんなで一緒に歌うなどという状況は完全に「非日常」です。
施設にボランティアに行くと、中には涙を流して喜んでくださる高齢者の方々もいます。また、施設の職員さんなどにもとても喜ばれます。お金を掛けずにできる最高の社会貢献だと感じています。
メリット3:自分の居場所ができる
このように人様に喜んでもらえるようになると自己肯定感もアップします。「もっと喜んでもらおう」「次回はこんな選曲をしたらどうかな?」など、モチベーションもググっと上がります。特に定年後やリタイアして自分の居場所を見失っているシニアにとっては、最高の居場所ができるようになります。
さらにこうした活動を一人ではなく仲間と一緒に行うことによって、メンバー間の役割分担も明確になってきます。誰にでも得手不得があります。司会進行、歌、伴奏、間奏ソロ、歌詞カード準備、機材準備、盛り上げ役などボランティア活動にはいろいろな役割があるので、たとえ楽器がうまくなくても自分の居場所が見つけられます。
まとめ
今回は「シニアが楽器で社会とつながり居場所を確保する方法」についてお話ししました。どれか一つでも自分が取り組みやすい活動ができればベターです。たとえシニアであっても、きっと自分の居場所が確保できるようになります。ぜひチャレンジすることをお勧めします。
次回は、「私自身のシニアからの楽器活動事例」についてお話しします。
①楽器を使っての活動3パターンがわかる
②それぞれの活動の取り組み方がわかる
③具体的な活動事例がわかる