こんにちは、シニアブロガーのフレです。前回の続きです。ギターとかピアノとかなにか楽器が弾けたらいいな~、趣味でなにか楽器を始めてみたい!と思っているけど躊躇している・勇気が出ない・きっかけがないという、シニア(中高年・定年前後)の方へ向けて、「シニアからの楽器、初めの一歩の踏み出し方【第2回】」です。今回は「シニアから楽器を始める5つのオススメ理由」についてです。
シニアからの楽器よくある心配事
私自身もそうでしたが、大人、特に中高年や高齢者になるとこんな風に思ってしまいがちです。
- 楽器を始めたいけど遅すぎるのでは?
- いまさらこの年で楽器なんて恥ずかしい!
- 音楽教室は若い人ばかりで自分の居場所がないのでは?
- 音譜がまったく読めないのでムリ・・
- どうせ才能なんてないし・・
- この年で友達や仲間は作れるかな?
- きびしい先生やったらイヤやな~!
- 相性の合わない先生やったらイヤやな~!
- もしやめたくなってもなんだか言い出しにくいな~
などです。シニアにありがちな「今さら」「もう年だから」というあきらめ感と、繊細な人特有の「深読みしすぎて行動できない」気質が相まって、なかなか第一歩が踏み出せなくなっている人が多いのが現実です。
でも大丈夫です。いつから始めてもOK!心配は不要です。その理由を私の経験を交えてお話しします。
私の場合はこんな感じでした
前回の記事でも少し触れましたが、私がギター教室に通い始めたきっかけは、47歳で会社を退職し独立したらさっぱり仕事がなく、ヒマでヒマでたっぷり過ぎるくらい時間があったことがきっかけです。いわゆる「やることがない、行くところがない」という定年後ヒマヒマ症候群とまったく同じ状況でした。
もともと中学生の時からずっとギターを習いたい!と思っていたので、やるなら今しかないと思いました。さっそく近くのギター教室を探しはじめましたが、いざ決めて行動しようとすると先ほど述べた不安が急に沸きあがってきたのです。
こんな心配事は全く気にせず、気軽に体験レッスンやレッスン見学に申し込む人もたくさんいます。多くの人はそうかもしれません。いやなら止めたらええだけやん、というタイプの人です。実にうらやましい限りです。しかし、私のようなシニアにはなかなか第一歩が踏み出すことができません。体験レッスンやレッスン見学に申し込むだけでめちゃくちゃ悩む人もいるわけです。
私の場合、結局悩みに悩んだ末(1年くらい?)、某ギター教室の体験レッスンに申込み、教室に通うことになりました。そして「まったく音譜読めない」からスタートし10年後に有料コンサートを開けるまでになりました(奇跡!)。そして何よりたくさんの仲間ができました。私のようなシニアでも、勇気を出して行動したら人生が変わるきっかけになったのです。
このように実際はいざ行動を起こすとどうってことはないのですが、最初になんでこんなに心にブレーキがかかるのか自分でも不思議でした。実はこうした一歩踏み出せない心理状態には大きな二つの原因があります。この2大原因を知ったうえで自分の心をコントロールできるようになると、私でもできたように次のことができるようになります。2大原因を知る前に、そうしたできるようになったことを見てみましょう。
こんなことができるようになった!
シニアでもこんなことができるようになりました。
なかなかいい感じでしょ?
こうしたことも含め、シニアが楽器を始めるオススメ理由は次の5つです。
1つずつ見てみましょう。
理由①人生が充実する
楽器を始める人のほとんどは何か目的があります。例えば、
などです。
こうした目的を持って楽器を始めると、この目的に向かって何らかの目標を立てます。例えば、
などです。そして、この目標を達成するために毎日少しずつでも努力・練習するようになります。特に、バンドや合奏の場合、自分一人ではないのでモチベーションアップにつながります。
こうした日々の行動が生活や人生の充実感をぐ~んとアップさせてくれます。
理由②仲間ができる
楽器を始めると、うまい下手に関わらず仲間ができます。同レベルの人たちで支えあったり、うまい人に教えてもらったりするうちに親近感も生まれてきます。
そうしているうちに、気の合った人たちとバンド活動や合奏曲など「一緒にやろう」という雰囲気にだんだんとなってきます。特にシニアの場合、気を使わない相性の良い仲間ができることは最高の幸せです。
こうした仲間ができると、発表会への参加やライブ活動、ボランティア活動などへ展開してどんどん輪が広がっていきます。シニアでも楽器を始めるオススメ理由の一つはこうした仲間の輪が広がっていくことです。
理由③習慣力がつく
楽器を習い始めた頃は、楽しくて一生けん命練習します。ただ、一人っきりでやっているとだんだん孤独になったりマンネリ化したりでさぼりがちになります。でも、気の合う仲間ができるとモチベーションも上がったりまた、強制感も出てきたりして一生懸命練習しようとします。
どうすればうまくなるのかと試行錯誤を続けると、結局毎日コツコツ練習するしか他ないことに気が付きます。毎日コツコツやるには「習慣力」が必要になってきます。これは楽器に限らず、仕事や勉強などあらゆる場面で役立つ技術だと思っています。根性論や精神力ではなく技術、つまりテクニックだと思っています。
例えば、やる気がない時は「とりあえず1分だけやってみる」というよくあるテクニックがあります。ギター練習の場合ですと、とりあえずギターをケースから出して構えて触ってみる、ということになります。そうすると少なからずやる気がわいてくるという現象です。これを「作業興奮」というらしいです。
私もずいぶんこのテクニックにお世話になっています。とりあえず1分だけ、とりあえず3分だけ、とりあえず1小節だけやったらやめてもいい、と自分に許可を出してまずギターに触るところからスタートします。結局1分とか3分で終わったことはなく、少なくとも15分~20分程度は練習してしまいます(笑)
結果として、毎日コツコツやれば絶対無理だと思っていたことがたいていできてしまうという小さな成功経験ができます。このテクニックはいろいろな場面で応用できます。こうして楽器を始めると、楽器以外でも例えば仕事でも応用できる「習慣力」が身につくのです。
大人特に中高年や老後から楽器を始めるオススメ理由の一つは、年齢を重ねてもこうしたこうした「習慣力」のパワーを実感、応用できることです。
理由④老化防止になる
理由の4番目は老化防止です。楽器はいわば全身運動といっても過言ではありません。もちろん楽器の種類によって使う身体の部位は様々です。例えば、
ギターなど弦楽器:指、腕、足
ピアノなど鍵盤楽器:指、腕、足
サックスなど吹奏楽器:口、指、腕、肺
ドラムなど打楽器:腕、足
などです。ロックなどのジャンルだと全身運動です。また、弾き語りなども声帯や肺活量を思い切り使った全身運動になります。
そして何よりすべての楽器に共通するのが楽譜を読んだりするときに結構頭を使います。私はまったく楽譜が読めないところからスタートしましたので余計に頭使いました。
また、曲を作ったり詩を書いたりするようになると楽譜を読む「読解力」とは違った「想像力」という頭の使い方もするようになります。
さらに仲間とのコミュニケーションもしますので、こんなに優れた老化防止法はないのではないでしょうか?
理由⑤社会貢献できる
私はギター教室で出会った仲間たちやギターを通じて知り合った友人たちと一緒にボランティア活動をしています。主に老人ホームやデイサービスなどの高齢者施設を訪問して、「みんなで一緒に歌おう会」という活動を定期的にしています。(コロナ中は出来ていません)
施設の高齢者の方々はとても楽しみにしてくれています。施設内は70~90代くらいの方が中心になりますが、そうした人たちが青春時代の時の歌を選曲します。私たちがギターやキーボードで伴奏して主に皆さんが中心で歌ってもらいます。
中には涙を流して喜んでもらえる高齢者の方もいます。「次はいつ来てくれるの?」とか「サインちょうだい(笑)」って言われることもあります。
そしてこの活動は決して楽器を上手に演奏する必要はありません。歌も上手く歌う必要はありません。ギターの場合ですと最低限のコードを覚えるだけでOKです。目的は施設の高齢者の方々に喜んでもらうことであり、私たちがうまく演奏したり歌ったりして発表する場ではないからです。
ほんの少し楽器が弾けるようになると、こうした社会貢献活動もできるようになるのです。
まとめ
大人、特にシニア・中高年・定年になってから楽器を始めるオススメ理由を5つご紹介しました。なかなか良いことだらけです!
「脳の学校」代表取締役で、医師の加藤俊徳先生はこうおっしゃっています。
前向きな計画はできるだけ明確で、また長く継続できるものがいいでしょう。
そして、そのことを通じて社会と関わることが大事です。
社会との接点を持つだけで、人間は否応なく様々な脳番地を使うことになります。
社会と関わることは、脳を働かせる最も簡単な方法なのです。
『1日1話、読めば心が熱くなる 365人の仕事の教科書』より引用
楽器を始めることは脳の観点からもバッチグー(昭和風)なんです!
とはいえ、いざ楽器を習い始めるとなるとシニアはどうしても心にブレーキがかかってしまいます。次回はなかなか最初の一歩を踏み出せない2つの大きな理由について私の経験も踏まえてお話しします。
・いついつまでにこの課題をやる
・次の発表会に向けてこの曲を完成させる
・仲間に迷惑がかからないように合奏曲を練習する
・来週までにこの演奏テクニックを少しでもマスターする
・ボランティア活動のための選曲をする